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NDI映像配信で使うネットワークスイッチは、カメラの台数に加えて接続速度やPoE給電、映像を受け取る機器の数で適した機種が変わります。小規模な配信でも、条件が合わないと通信が詰まりやすくなります。
今回は、1GbEのNDI機器を集約するAV向け製品から、2.5GbE対応機、24ポートのPoEスイッチまで4機種を紹介します。端末の速度と給電の要否を見比べて、現場に合う一台を探してみましょう。
NDI配信の基礎
NDIは映像や音声をネットワーク経由で送受信する方式です。SDIなら送信側と受信側を専用ケーブルでつなぎますが、NDIではカメラや配信PCをLANにつないで映像をやりとりします。
同じ映像を複数の受信機へ届ける方法には、ユニキャストとマルチキャストがあります。ユニキャストでは受信機ごとに通信が発生するため、受信機が増えるほどネットワークの帯域に余裕が必要です。
通信量は一律ではありません。映像の細かさやフレームレート、NDIの種類、画質設定によって変わります。カメラと配信PCの仕様を確認し、ネットワークに余裕を持たせましょう。
スイッチはLANにつながる機器の通信を中継します。カメラが1GbEなら、スイッチに10GbEのアップリンクがあってもカメラ側は1GbEです。端末側と上位側を分けて考えてください。
4機種の早見表
端末ポートの速度、PoE給電の有無、上位ネットワークへの接続口を並べました。ポート数が同じ機種でも、カメラへ給電できる台数や配信PC側へ送れる帯域には違いがあります。
| 製品 | 端末側ポート | PoE・上位接続 | 向いている構成 |
|---|---|---|---|
AV Line M4250-10G2XF-PoE+ | 1GbE RJ45×10 | PoE+×8、10G SFP+×2 | AV向け管理機能を使う1GbE環境 |
Omada SG3210XHP-M2 | 2.5GbE RJ45×8 | PoE+×8、10G SFP+×2 | 2.5GbE機器を含む小規模配信 |
| TP-Link JetStream SG3428XMP | 1GbE RJ45×24 | PoE+×24、10G SFP+×4 | カメラを多く集約する配信 |
QSW-M2108-2C | 2.5GbE RJ45×8 | PoEなし、10Gコンボ×2 | 給電不要の小規模な高速LAN |
NETGEAR AV Line M4250-10G2XF-PoE+の参考価格は税込242,000円です。これは公式の希望小売価格・定価で、実売価格は時期や販売店によって変わります。購入時に最新価格をご確認ください。
IGMPとVLAN
IGMP Snoopingはマルチキャスト映像を必要なポートへ届ける機能です。受信機が参加しているグループを確認し、関係のないポートへ映像を広げすぎないよう制御します。
複数のスイッチをつなぐ場合、ネットワーク内にIGMP Snooping Querierが必要になることがあります。設定が合わないと配信先を正しく管理できません。機能の有無に加えて設定方法も確認してください。
VLANを使うと、一台の物理スイッチ上に複数の論理ネットワークを作れます。映像機器と事務用PCを分ければ不要な通信を抑えやすくなりますが、NDI機器の発見や接続に影響する場合もあります。
まずNDI機器を同じVLANにまとめると、構成を把握しやすくなります。マルチキャストもVLANも有効にするだけで配信が安定するものではありません。受信方式やスイッチ間の接続、Querierの有無をそろえて運用しましょう。
NETGEARのAV機
AV Line M4250-10G2XF-PoE+は、1GbEのRJ45を10口搭載し、そのうち8口でPoE+給電ができます。10G SFP+も2口あり、1GbEカメラを集約して上位スイッチや配信PCへ10GbEで接続する構成に合います。
AV GUIとAV向けプリセットに加え、NETGEAR IGMP Plusにも対応します。Network ProfileではVLAN IDやタグ付き・タグなしポートを設定可能。画面からAV機器向けの構成を組み立てやすい製品です。
AVBも使えますが、利用には別売の電子ライセンスが必要です。AVBを使う現場ではライセンス費用も見込んでください。1GbE機器が中心で、PoE給電とAV向け管理機能を一台にまとめたい現場におすすめです。
Omada 2.5G機
TP-Link Omada SG3210XHP-M2は、2.5GbE RJ45を8口、10G SFP+を2口備えます。2.5GbE対応カメラやエンコーダーをつなぎ、配信PCや上位スイッチへ10GbEで接続する小規模構成に合います。
8ポートすべてでPoE+給電ができ、合計給電量は最大240Wです。IGMP Snooping v1・v2・v3に対応し、Fast LeaveとQuerierも利用できます。802.1Q VLANは最大4,000グループに対応します。
Web GUI、CLI、SNMPに加え、Omadaのクラウドやオンプレミスコントローラーで管理できます。2.5GbE端末へのPoE給電も必要な小規模配信なら、4機種の中で最もバランスのよい候補です。
JetStream 24口機
TP-Link JetStream SG3428XMPは1GbE RJ45を24口備え、全ポートでPoE+給電ができます。合計給電量は384W。カメラやエンコーダーが多い配信拠点で、機器を一台にまとめられます。
上位接続用の10G SFP+を4口備えます。この機種のスイッチング容量は128Gbpsで、複数ポートから集まった映像を高速なリンクで別のスイッチや配信設備へ送れます。
IGMP Snoopingのv1・v2・v3とFast Leave、Querier、802.1Q VLANに対応します。Web・CLI・SNMP・Omadaコントローラーで管理でき、スタティックルーティングとDHCPサーバー・リレーにも対応。端末側に2.5GbEが必要なら、別機種を検討してください。
QNAPの2.5G機
QNAP QSW-M2108-2Cは2.5GbE RJ45を8口と10GbEのSFP+・RJ45コンボポートを2口搭載し、RJ45接続時は10G・5G・2.5G・1G・100Mに対応します。PoE給電はありません。
QSSでWeb管理でき、IGMP Snooping v2・802.1Q VLAN・LACP・ACL・RSTPに対応します。スイッチング容量は80Gbpsで、非ブロッキングスループットは40Gbpsです。小規模な高速LANを管理したい現場に合います。
ファンを1基搭載し、騒音レベルは21dB(A)未満で、最大消費電力は36Wです。静かな編集室や小型スタジオに置きやすく、PoEカメラを使う場合は別途給電器などが必要になります。
結論
1GbEカメラをAV向けの設定機能とまとめたいなら、NETGEAR AV Line M4250-10G2XF-PoE+がおすすめです。2.5GbE機器へのPoE給電も必要な小規模配信には、TP-Link Omada SG3210XHP-M2が適しています。
カメラを多く接続し、PoE+を24ポートまで使う現場にはJetStream SG3428XMPがおすすめです。PoE給電が不要で2.5GbEと10GbEを使う編集室や配信ブースには、QNAP QSW-M2108-2Cが合うでしょう。
端末の通信速度、必要な給電量、上位接続の速度を確認してください。カメラと配信PCの対応規格をそろえれば、NDI映像を安定して流せるネットワークを組みやすくなります。
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